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13/09/2009

開示義務のない被差別属性を自主的に開示しなかったことを糾弾することの非人道性について

 民主党の渡辺義彦議員が自己破産手続き中であったことを報告しなかったことに関して,落合先生は「一種の議席詐欺と言われても仕方がないでしょう。」と言い,町村先生にいたっては,「この男、いやに堂々としていて、ジャンパーを頭にかぶるでもなくマスコミの前に出ているが、正気だろうか?」とまで言っています。

 しかし,就職活動であれ,選挙活動であれ,マイナス評価を受ける可能性が高い属性をわざわざアピールしようとしないことは当然です。自分の属性のうち,ある種の有権者がネガティブに評価する可能性があるものは全て開示すべきだなんてルールを作り出したら大変です。それは,「私は,これほどの被差別属性をもっています」ということの表明を強いることに繋がりますし,それは,自分の有するその属性は差別ないし偏見を持たれるに値するものであるということを認めさせられることに繋がるからです。

 その属性を有するか否かを開示するということが法令であるいはその所属政党内のルールとして定められているならば,その属性について情報を開示するにあたって,その属性が差別又は偏見を持たれるに値するものであるということを自ら認めるという葛藤ないし屈辱からはひとまず逃れることができます。だから,公式に開示することを求められていない属性を自主的に開示しなかったことを糾弾するということは,よくよく回避すべきことだと思います。

 

【追記】

 mohnoさんから「「知ってたら投票しなかった」という人は裏切られたと思うんじゃない?」というはてブコメントを頂きました。ある属性に差別ないし偏見を抱いている人は,その候補者がその属性を有していると知っていたら,その候補者に投票しなかったかもしれません。しかし,その人が偏見を有する属性を有する候補者はその属性を選挙公報等に掲載しているはずとの信頼をその人がもっていたとして,それは保護するに値するのでしょうか。その,しばしば差別される属性を開示しないことは「詐欺」として糾弾されるべきでしょうか。例えば,被差別部落出身者はその旨を選挙公報に明記しなければならないのでしょうか。同性愛者はその旨を選挙公報に明記しなければ詐欺でしょうか。アブノーマルな性的嗜好を有していることについてはどうでしょうか。若いころに,生きていくために,社会的な評価が極めて低い職業に就いていたことはどうでしょうか。

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Commentaires

開示義務がないから・・・・
というのは全くその通りで、「開示すべきだ」という規則を作るといったことには、反対します。

ただし、その分「強烈に批判して、辞任に追い込む」のは有権者の権利であります。

その場合、事後政党が「身体検査」を強化して結果として「事実上の開示義務とする」ことは大いにあり得るでしょう。

つまり、開示義務がないことも開示義務に転ずる可能性が、今回の「問題」の収束次第によって変わるだろう、と思います。

開示義務がないから・・・・
というのは全くその通りで、「開示すべきだ」という規則を作るといったことには、反対します。

ただし、その分「強烈に批判して、辞任に追い込む」のは有権者の権利であります。

その場合、事後政党が「身体検査」を強化して結果として「事実上の開示義務とする」ことは大いにあり得るでしょう。

つまり、開示義務がないことも開示義務に転ずる可能性が、今回の「問題」の収束次第によって変わるだろう、と思います。

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