ILO対城?
城繁幸さんがあいかわらず「規制で失業率が上がりますと言いながら規制しようとする妙な人たち 」なんていうエントリーを書いているようです。
ところで、雇用規制というのは、連合が有力な支援団体となっている民主党中心の連立政権のみが唱えている政策ではありません。例えば、現在、国際労働機関(ILO)は、鉱業及び採石業における児童労働の廃止を目指しています。
もちろん、ILOから批判を受けている国々が鉱業及び採石業における児童労働を禁止する法律を制定しきちんと実施してしまうと、それまで鉱業及び採石業における労働に従事していた児童は失業してしまうわけで、おそらく、そこで失業した児童を吸収する産業はかの国々にはないのだろうとは思います。従って、城さんの立場からすれば、鉱業及び採石業における児童労働を禁止しようとするILOは間違っている、鉱業及び採石業者が利潤を極大化できるような雇用条件で児童を雇用し労働に従事させることに政府は文句をつけるべきではないということになるのだろうと思います。
ただ、労働法制の歴史を振り返れば、明日の失業率の上昇を恐れて劣悪な労働環境を容認し続けると、いつまでもそこから脱却することができなくなるので、どこかの段階で悪循環を断ち切るアクションが必要となります。失業するリスクがあっても、米国の黒人奴隷の多くが解放されることを望み、北軍の兵士として戦ったのです。その選択は間違っていたのでしょうか。間違っていたと考える人は、城さんの見解をありがたく拝聴し続ければよいでしょう。
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Commentaires
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小倉さん、児童労働は、こどもの成長、発達に有害だから禁止されるべきなのであり、成人の雇用規制とは全く別の問題です。
Rédigé par: 井上 晃宏 | 02/01/2010 01:07