The Spirit Level
Newsweek日本版の2010年1月20日号の19頁のウィリアム・アンダーヒルの「イギリス労働党の不都合な真実」という記事によれば、
保守党のデービッド・キャメロン党首は最近、2人のイギリス人学者が書いた『気力のレベル──なぜ平等社会の方が勝っているのか』に言及することが多い。不平等と社会悪の関連性を指摘した著書に触れることで、より平等な社会派より幸福だというメッセージを発信している。
とのことです。
『気力のレベル──なぜ平等社会の方が勝っているのか』の原題は、「< a href = “http://www.equalitytrust.org.uk/resource/the-spirit-level”>The Spirit Level: Why More Equal Societies Almost Always Do Better」。著者は、Richard WilkinsonとKate Pickett。
日本では、経済学者を中心に、格差を拡大することを希求する声が囂しい昨今ですが、サッチャー時代に広がった不平等のひずみをブレア時代になっても修正しきれなかった英国で、むしろ保守党が格差社会の是正を口にするというあたりがおもしろいところです。
それこそ、谷垣さんも、次の総選挙で政権を奪回できると目されている英国保守党にあやかって、「The Spirit Level」路線を採用していった方が、古くさい復古的会見路線に進むよりも、よくよく政権奪取の可能性が高まるように思えます。
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池田信夫氏は、規制を減らして競争を盛んにせよと言っているだけであり、経済格差の拡大を肯定しているのではありません。
Rédigé par: 井上 晃宏 | 16/01/2010 23:16