社会的なdeadweight lossって何?
池田信夫さんが次のようにつぶやいています。
法務コストは社会的なdeadweight lossで、生産性はマイナス。法的な紛争がなくなるように制度設計するのがベストだが、発生する場合はなるべく低コストでやることが望ましい。そういう非生産的な仕事の報酬が高いのは間違っている。
しかし、「法的な紛争がなくなるように制度設計」しようというのは、「参入を自由にして事後的な監視をきびしくする」という「規制改革の基本的な考え方」とは適合しないように思います。
そして、「参入を自由にして事後的な監視を厳しく」した社会においては、相当の投資と運用がなされてから紛争が顕在化しますから、事前規制中心の社会よりも、「駄目出し」された時の経済的なリスクが高まります。従って、事後規制中心の社会では、法律部門の提供するサービスの経済価値は高まることになります。実際、英米の企業が弁護士に支払う報酬は、同規模の日本の企業が弁護士に支払う報酬より、桁が2つから3つ(下手すると4つ)くらい違います。
ところで、「法務コストは社会的なdeadweight loss」って、「deadweight loss」という概念を勘違いされていませんでしょうか。
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» deadweight lossを「死荷重」と訳すのは間違い [satolog]
la_causette:社会的なdeadweight lossって何? ところで、「法務コストは社会的なdeadweight loss」って、「deadweight loss」という概念を勘違いされていませんでしょうか。 勘違い何でしょうなあ。 大体、deadweight lossを文字通りに訳せば、「死荷重損失」になってしま... [Lire la suite]
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