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22/02/2010

自分が覚えなくても,やったかもしれないって言ったら丸く終わるやん。

 京都地判平成21年9月29日では、下記の事実が認定されています(原告Aは元被疑者、原告Bは、その被疑者国選に選任された弁護士。)。

10月9日取調べにおいて,原告Aが,本件店舗の店員を殴ったり,蹴ったりはしていない旨,また,Eが万引きしたことは,本件店舗から出た後に気付いた旨,それぞれ供述したのに対し,C検事は,「そんなん嘘や。誰がお前らのことを信じる。」と大声で言い,脚を組んで椅子に深々と腰掛けていた体勢から,上側の脚で机の天板の裏側を蹴り上げ,「ドン」という大きな音を立てたこと,更に,C検事は,原告Aに対し,「Mだけか,まともなのは。」「お前もNもくずや,腐っている。」「誰がお前らのことなんて信じるんや。」「お前らが何て言おうと,強盗致傷で持っていく。」「とことんやったるからな。」等と言い,挙げ句に,「お前としゃべっていても話にならんから帰れ。」と言って,取調べを打ち切った
10月17日取調べにおいて,D検事が原告Aに対し,被害者Iに対して殴打,足蹴りをしたのではないかと尋ねたのに対し,原告Aは,これを否定した。そこで,D検事は,原告Aに対し,「このままいったら重い罪になるぞ。」「鑑別所に送られ,逆送にされて,刑事裁判になって,判決が7回目くらいになるぞ。それを望んでるのか。」「成人式にも出られないぞ。」と言い,「自分が覚えなくても,やったかもしれないって言ったら丸く終わるやん。」と自白を勧めた。更に,原告Bについて,「君の弁護人は弁護士になって何年目か知ってるか。少年の君になめられるのが嫌やから言ってないけれど,あの弁護士は1年経ってないぞ。刑事のこと全然分かってない。あんな弁護士がついて君もかわいそうやな。」「あんな人のことをよく信じるね。君は本当にかわいそうだよ。」と言った。取調中に,原告Bが原告Aとの接見を求めている旨の連絡が入り,原告Aが原告Bとしゃべりたいと言うと,D検事は,原告Aに対し,「弁護士と話すなら,私はもう帰る。私を信じるのか,弁護士を信じるのか。」と言って,取調べを終了した。

 なるほど、取調べの全面可視化に法務省は全面的に反対するわけです。

自分が覚えなくても,やったかもしれないって言ったら丸く終わるやん。

 という自白の勧めに被疑者が応じるには、可視化されては築けない特別な「信頼関係」が必要なのでしょう。

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