労働なき富
マハトマ・ガンジーが「社会の大罪」の1つとして掲げた「Wealth without Work (労働なき富)」の解釈が国会でも話題になったようです。
ガンジーが生きていたころのインドの状況を考えると、相続や世襲等によって働かずして得た富のことを指したのかなあと思わなくはありません。そういう意味では、「中学生か高校生のころ、ブリヂストン株を350万株、おじいちゃんから生前贈与を受けた」ことを「労働なき富」に含まないとする鳩山首相の答弁は苦しいように思われます。素直に、相続税、贈与税の税率を引き上げましょう。
ただ、鳩山首相が「いわゆる行きすぎたマネーゲームとか、いわゆるカジノ経済と言われるような行きすぎた金融資本主義」を「労働なき富」に含めたのは、Social 「Science without Humanity」たる新古典派経済学の信奉者たちが批判するほどおかしなことでもないようです。
「Bombay Sarvodaya Mandal/Gandhi Book Centre」のウェブサイトに、Stephen R. Coveyの「Principle Centered Leadership」の一節が引用されており、そこでは、
Wealth Without Work
This refers to the practice of getting something for nothing - manipulating markets and assets so you don't have to work or produce added value, just manipulate people and things.
と述べられています。これは、鳩山首相の発想に通ずるものがあるように思われます。
いずれにせよ、大企業を途中で辞めた人が、辞めずに残って正社員として働き続けた人々に対して、「Non-working Rich」等と罵る発想とは全く異なるところにいるように思われます。
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