だから困るんだ。
Chikirinさんが「本の感想)日弁連ってそうなんだ!」というエントリーで、次のように述べています。
博士号をとろうという人や法律家にとって、「事実や情報を集めて分析し、自分の頭で考えて独自の仮説をたて、それを検証する」のが、基本プロセスのはず。
そういうプロフェッショナルを目指す人たちが、「自分が就職できないのは制度が悪い」と、まるでロスジェネ派遣期間工の人たちと同じことを言うってのは、どうなんだろうね。
ロースクールや博士課程の学費、奨学金の状況、就職状況なんてちょっと調べれば最初からわかるはず。事前に現役の博士号課程にいる先輩や弁護士の先輩に意見を聞けば、新たな制度がどう見られているかだってわかったはずだよね。それでもチャレンジしたのは自分なりに考えた上で「やれる」という仮説があったからなんでしょ。
いや、だからこそ困るのです。
事実や情報を集めて分析し自分の頭で考えてしまうと、さらにいえば、ロースクールの学費や奨学金の状況、就職状況をちょっとしらべ、事前に弁護士の意見を聞いたりしてしまうと、一般家庭の子どもは、本人が相当優秀でも、とてもではないが法律家を目指す気にならないという制度になってしまったから、困ってしまっているのです。
そういう意味では、法科大学院制度自体が困りものなんだけど、さらに修習期間中の給費制が廃止されると、「合理的に考えるとチャレンジすべきでない人」の枠が拡大してしまうのが、困りものなのです。
なんだかんだいって給費制は延長されるはずだってことに賭けて賭けに破れた輩は自己責任だぜ、ざまあみろ、って話ですめばいいんだけど、それでは、先人のそのような惨めな姿を見た次の世代が法曹に新規参入してくれなくなってしまうのです。
ビジネススクールだって同じじゃん、っていわれちゃうかもしれないけど(っていうか、現にいわれているようだけど)、欧米のビジネススクールに留学するって、日本ではそもそも「優秀な若者が目指すコース」ではなかったし、MBA持ちが大して珍重されず、MBA持ちも庶民なんぞ相手にしない日本では、優秀な若者がそこに目指す必要なかったわけではないですか。
でも、弁護士や裁判官や検察官に、お馬鹿なぼんぼんしかいないって社会って、結構悲惨です。だって、それは、やってもいない犯罪で起訴されたり有罪とされたりする危険が高まるということだし、本来あるべき権利が認められず、理屈に合わない義務を負担させられる危険が高まるということですから。
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