17/02/2010

内部留保は家計に回すべきか、資本家に回すべきなのか。

 青木理音さんが次のように述べています。

では日本企業が不必要に資金を保有しているとしてこれをどう使うのが望ましいだろうか。もし企業の雇用・賃上げに使えば、不景気に関わらず利益を出している好調な企業にいる社員やそこで運良く採用された人は喜ぶだろう。しかし、それが社会全体からみて効率的な活用方法だとは思えない。労働者を助けるというなら、失業者や不調な企業の従業員が先だろう。

必要なことは逆に内部留保を株主配当で資本市場に戻すことだ。有効利用のできていない資金を生産性が高い、成長の見込みのある企業へと移すことで経済全体のパイを大きくすることができる。それにより新しい産業で雇用が生まれ、労働者にとってもプラスだ。資金の有効な使い道が分からない企業に人材を集めてもしょうがない。


 しかし、内部留保を株主配当で資本市場に戻すと、その資金が生産性の高い、成長の見込みのある企業へと移るというのは、単なる青木さんの思いこみに過ぎないように思われます。


 どの産業が、あるいはどの企業が成長の見込みがあるのかなどということは、政府もしばしば判断を間違えるけれども、資本家だってしばしば判断を間違えます。資本家って、別に将来を確実に見通せるスーパーマンではありません。


 従って、資本家としては、あたる可能性はそれほど高くないけれどもあたったときには大儲けができるベンチャー投資を行うか、外れる可能性は低いけれども外れなかったとしてもさほど利益率が高くはない安全投資を行うかの選択を迫られるわけです。で、株主配当を期待して行う投資っていうのは、大抵の場合後者なのです(ベンチャー投資の場合、投資家は高値で売り抜けることを期待するので、必ずしも株主配当は喜ばれない。)。すると、内部留保を株主配当でそのような資本家に戻しても、結局、同じような安心投資に回される可能性が高いと言えます。


 そして、内部留保が賃金として労働者に回ることがないということになると、内需産業はパイが大きくなりませんから、内需型の企業、特に新興企業に投資することには相当の躊躇を覚えそうです。安心投資の矛先は、日米等の国債等の債券市場に向かいやすくなりそうに思えます。あるいは、「滅多なことでは潰れなさそうな」伝統企業の株式を資本市場で購入して安定的な配当収入を狙うかもしれません。


 では、それって内部留保を賃金という形で従業員に移転するということと比べて資金が有効活用されているといいうるのだろうかといえば大いに疑問です。賃金という形で従業員に移転すれば、家計消費という形で国内の内需産業に資金が回っていきます。それは、新しい雇用が生み出されるきっかけとも成り得ます。そのことと比べても、内部留保を株主配当という形で株主に移転させると資金の効率的な活用がなされるはずだということがどうしてそんなに自信を持って言えるのか、私には不思議です。

11/03/2007

堀切菖蒲園の歌

 こちらにアクセスすると、私の地元である「堀切菖蒲園」を題材とした、「堀切菖蒲園の歌」が聴けます。

 なお、来週の「出没!アド街ック天国」は、隣町のお花茶屋(私が通っていた共栄幼稚園と双葉中学校はお花茶屋にあります。)を取り上げるのだそうです。

14/01/2007

「美しい国、日本」に「る」を一個挿入するだけで

 「美しい国、日本」に「る」を一個挿入するだけで、「鬱・苦、強いる国、日本」になるのですね。

 奥谷さんには申し訳ないけれども、日本の労働者は、既に甘やかされてなんていないです。企業と労働者との力関係は決して対等ではないということは、現代の日本でも十分に当てはまるので、一定の労働者保護法制の必要性はなくなってはいないわけですし。

02/01/2007

Japanese Dream

 新年あけましておめでとうございます。

 年明け最初のエントリーということで、「夢」に関する話題を1つ。

 「American dream」という言葉がありますが、では、「Japanese dream」という言葉はあるのでしょうか。あるとしたらどのような意味なのでしょうか。

 結論から言うと、「Japanese dream」という言葉が歌詞に使われている楽曲は実在しています。1つは、 Alisha's Atticという女性2人組が歌う「Japanese Dream」、もう一つは、The Cureという英国のロックバンドが歌う「A Japanese Dream」という楽曲です。

 では、どういうニュアンスで「Japanese dream」という言葉が用いられているのかというと、私には良く理解できなかったりします。

 Alisha's Atticの「Japanese Dream」では、

And she sleeps like a baby in her Japanese Dream
And she flies like an angel in her Japanese Dream

云々と歌われているのですが、この歌詞の中の「she」の願望というのは「all she wants to do is Get back to his arms」とか「All she thinks about is his slender body on her skin」という類のものでしかないようです。「Japanese Dream」は日本でのみリリースされた作品なのに、未だに日本女性に対するイメージってそんなものなの?という感じがしてなりません(まあ、10年前の作品ですが。)。

 The Cureの「A Japanese Dream」の方はもっと不可解です。

 

That was a Japanese dream alright

の「That」は、その直前までの部分を指すのでしょうけど、

I get down on the floor
Like I am praying to the lord
Burning like a monkey
等の情景が、この歌の中の「I」の夢の描写であるにせよ、なぜに「Japanese」という言葉と結びついたのか、理解が困難です。

 「Californiaは温暖な土地だ」という共通理解があって初めて「California Dreami'」のあの歌詞が成立するように、Alisha's Atticの「Japanese Dream」やThe Cureの「A Japanese Dream」を成立させるためには、少なくとも英国人の間に「Japan」に対するある種の共通理解があるのではないかとは思うのですが、それが何であるのかはよくわからないとしかいいようがありません。

06/10/2006

Aux Arme et Caetera

 iTunes Store for Japanで購入可能なフランス音楽の数が知らない間に増えていました。私は、CCCDでないilonaを購入するためだけにAmazon.deに登録しましたが(Amazon.frからはなぜか日本向けには売ってくれなかったので。)、とりあえずシングルカットされた3曲についてはもはやiTSJでダウンロードできます。

 新たにその楽曲がダウンロードできるようになったアーティストに、Serge Gainsbourgがいます。Gainsbourgの「Aux Arme et Caetera」は、フランスの国歌である「La Marseillaise」をレゲー風にパロった作品として有名です。どこの国にも、国旗だとか国歌だとかのことになると他人に「自由」を認めることができなくなる人はいるもので、Serge Gainsbourgもまた、「Aux Arme et Caetera」を発表した後は、その種の人に脅されたり、コンサート会場に押し寄せられたり大変だったようです。

 でも、Gainsbourgの「Aux Arme et Caetera」、今聞いても格好いいんですよ。そして、国歌の取扱いに関してGainsbourgを非難した数多の人々より、Gainsbourgはフランスに対する諸外国のイメージを向上させているようです。

03/09/2006

ぶん、ぶん、ぶん

 といっても蜂が飛ぶわけではないのでですが、この夏は、Shana Teshの「Boum boum boum」(歌詞はこちら)が飛ぶ鳥を落とす勢いだったようですね。

 フランスのヒットチャートを見ていると、スペイン語ポップスがフランス国内でもヒットする例というのはそう珍しくないようです。まさに、ポップミュージックは言語境を超えるといったところでしょうか。

27/08/2006

ディマクコンダ

 今日のブロードキャスターで、マラウィでHIVの蔓延を食い止めるために「ディマクコンダ」を作詞し自ら実演して奔走する山田耕平さんのミニ特集を放送していました。

 山田さんのマラウィ国内での一連の活動はマラウィ国中に知られており、それは山田さん個人のマラウィ国内での評価を高めるのみならず、山田さんの国籍国である日本国のマラウィ国内での評価をも高めていきます。もちろん、イチローや松井のような超人的な活躍ぶりを外国で見せつけることもまた、その当人のみならず、その国籍国である日本の評価をしばしば高めますが、そのような超人的な活躍を見せつけなくとも、個々人が自分のできる範囲で国際社会の役に立つことを行うことによっても、その国籍国である日本の評価を積み上げることになります。「情けは人のためならず」というのは個人レベルの道徳律であるだけではないようです。

 それに引き替え、周辺諸国を悪し様に罵ったり、自国の旧体制の過去の汚点を正当化するために内輪でしか通用しないレトリックを使って内輪だけで盛り上がったりしている人々のなんと役に立たないこと!!彼らの言動はいくら積み重なっても、「ああ、日本って素敵な国だなあ」という評価が高まることなどない(民族差別主義者が大手を振るっている野蛮な国だということで日本の評価を貶めることはあるにせよ)のだから、日本を愛する気持ちが強いというのであれば、「そういう活動をする国民がいる国は素敵だ」と思わせるような活動にその貴重な時間を費やせばいいのに。

 ブロードキャスターによれば、8月30日に日本国内で発売される「ディマクコンダ」の印税収入で、山田さんはマラウィにHIV検査センターを建設するとのことなので、これを購入することによって、山田さんの活動を少しでも資金面から支えてみてはいかがでしょうか?

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